歯磨き指導をしていると、「電動ブラシの方がいいですか?」ときかれる事があります。電動歯ブラシの良い点はいろいろありますが、使い方を間違っていては良い効果を発揮できません。
今回は電動歯ブラシの特徴についてお話していきます。
電動ブラシの種類
種類 | 電動歯ブラシ | 音波ブラシ | 超音波ブラシ |
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特徴 | ・電池などで歯ブラシが振動する。
・比較的安価。 ・音波などの効果ははい。
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・音波による振動で手磨きでは難しい細かい動きをする
・歯に当てたとき、ブラシの周りまで音波振動が伝わり、より 汚れが除去できる。 ・歯ブラシを細かく動かして磨く必要がない。
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・振動がとても細かく、汚れを浮き上がらせて落とす効果が高い。
・歯ブラシを細かく動かす必要がある。 ・比較的高価
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回転数 | 150ヘルツ | 20,000ヘルツ以下 | 20,000ヘルツ以上 |
大きく分けてこの3種類があります。
電動歯ブラシは振動が大きいものが多いので、使い方を間違えると歯や歯茎を傷つける恐れがあるので、注意が必要です。
音波ブラシと超音波ブラシは回転数のみの違いだけだと思われがちですが、大きく違う点としては、音波ブラシは音波振動により汚れを磨き落とすので、細かく動かす必要がありません。
しかし、超音波ブラシは手用ブラシで磨くようにブラシを動かす必要があります。
今回は一番多く世の中に出まわっている音波ブラシについて詳しくお話していきます。
「音波ブラシの毛の動く方向」
メーカーによって、大きく分けて3つの特徴的な動きがあります。また動きによって歯のどの部分を磨くのが得意なのか変わってくるので、特徴をもとに電動ブラシを選んでいきましょう。
青矢印の振動方向のブラシ→ 歯と歯茎の際に沿いやすい
オレンジ矢印の振動方向→ 歯間に沿いやすいブラシの動き
ブラシが回転しながら振動するもの→ 歯の表面から全体に沿いやすい
「音波ブラシの基本的な使い方、注意事項」
・音波ブラシは磨きたい歯面に直角に当てて、少しずつずらしていきます。
*磨きたい歯面にしっかり当てられないと汚れは落ちません。
・1歯面に対して2~4秒当てることで汚れが落ちると言われています。
*この時長く当てすぎたり、強く当て過ぎたり、手用ブラシで磨くように動かしてしまうと、歯や歯茎を傷つけてしまいます。また音波の働きを有効に発揮できないことがあります。
「手用の歯ブラシと音波ブラシ、どっちがいいの?」
音波ブラシは、手用ではできない細かい動きと音波の効果により汚れが落ちやすく、ブラッシングによる手の疲れも少ないです。最近では、電動ブラシにイオンモードがついているものもあり、より一層汚れが落ちやすくなっています。
しかし、手用の歯ブラシと同じでしっかり当てられないと効果を発揮できません。
またブラシのヘッド部分が大きく、奥までしかり届かない場合もあります。
そして音波ブラシの替えブラシは手用歯ブラシより高価であるため、ブラシの交換頻度が落ち、不衛生になっている方もいます。
このような点を考慮して、ご自分に合った歯ブラシを選択していきましょう。